リボンをほどいて
「おーきてー、あーさでーすよー。」
「ん、んん、。」
「潜るな!」
布団の海に沈んでいこうとする彼を引っ張り出す。本当に自由人なんだから。
「ん、、え?お前誰?」
「は?」
え、なに寝ぼけてるの?それにしては、目つきが怖い。寝癖も相待って敵を睨む猫みたいになってる。
「やだ、何?寝ぼけてんの?朝ごはんできたよ。」
「は、何こっちくんなよ!誰だよお前!」
、、明らかに何かがおかしい。冗談のトーンじゃない。本気だ。でもなんで?だって私達恋人同士なのに、、。戸惑っている私をよそに彼は友達に電話をかけていた。
「もしもし!なあ!俺ん家に変な女が居んだよ!、、は?彼女?んなわけねーだろ知らねーってこんなやつっ!あ、おいっっ!、、チッ。」
「あ、あのえっと、、」
「うるせえっお前が誰なのか、こいつが来てから聞く。お前はこの部屋から出てけ。」
もうわけがわからない。とりあえずこれ以上怒鳴られるのも嫌なので、リビングで彼の友達を待つことにした。