もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
だけど健斗の家に行けば、きっとキスされる。
それも、一回じゃなくてたくさん。
何度も繰り返されるはずだ。
「わかってると思うけど、家に来るならそれなりの覚悟してこいよ?」
健斗が意味深に笑う。
これは明日、相当な覚悟が必要なようだった。
「……健斗は、好きでもない人にキスできるの?」
それでも素直に頷けない私は、疑問を健斗にぶつけた。
「そんな軽い男に見えるか?」
質問には答えず、逆に質問を返してきた健斗。
ううん、見えない。
だから私は驚き、受け入れられないのだ。