もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜



「唯香」


学校に着き、靴箱で上履きに履き替えいると、私の好きな人の声が聞こえてきて。

思わずドキッと胸が高鳴った。


「あ、健斗……おはよう!」

ダメだ、うまく健斗の目を見られない。
昨日の学校も同じ感じだったから、そろそろ怪しまれそうだ。


「はよ」
「きょ、今日楽しみだね!恋愛映画!」

「ああ、そうだな」


健斗が笑う。
その笑顔は、私だけに見せる特別なもの。

ねぇ、健斗。
期待、してもいいですか?


健斗が私のこと好き……だってことを。
私も好きと言えば、同じ言葉が返ってくる?

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