もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜



健斗の真剣な瞳に、全身が硬直したかのような感覚に陥る。


「……それでいいんだよ、俺に従っとけば」


健斗にとって、私はただの“仲のいい友達”なはずなのに。



「……んっ」


どうして私にキスなんかするんだろう。

重ねられた唇を受け入れるよう、私は目を閉じて。
健斗のシャツを掴んだ。


甘い。
どうしようもなく。



「健斗……なんで」
「静かに」


健斗の人差し指が、私の唇に添えられた。
思わず口を閉じると、健斗は満足げに笑う。



「唯香は俺に合わせとけばいいって言っただろ?」

そしてひどく優しい声音で話すから、私は言い返す気力を失って。

< 89 / 269 >

この作品をシェア

pagetop