もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
肯定の代わりに、健斗にぎゅっと抱きついた。
好きな人に抱きしめられているのが、なんだか変な感じがする。
ドキドキと、胸の高鳴りがうるさくて。
だけどそれ以上に幸せだった。
たとえ、健斗が私のことを何とも思っていなくても。
「かわいい」
「そんなわけない」
「でも抱きつくのはあとだから」
「えっ」
「顔上げろ」
健斗が抱きしめる力を緩めた。
だけど私が抱きついているため、ふたりは密着状態。
それなのに、顔上げろって……きっとふたりの距離はたまらなく近いだろう。
それこそ昨日と同じくらいの至近距離。