「Last note」〜特性を持つ者へ3
「死神のカードだよ。」

そう言うと、険しい顔をしてあずみさんの手を握りしめた。

「あずみは毎朝、運勢を占ってた。
今朝もどう結果が出たかは知らないけど、何処か不安そうだったんだ。」

「悪い結果が出てたのかもな。
サークルの友人から聞いたけど、あずみさんの占いはよく当たるんだって?」

俺はあまり占い自体は信じてないが、
誉はそんなあずみさんの占いの才能は感じていたようだ。

「付き合った当初、あずみは俺がいつ告白するのかを予知していたんだ。
他にも色々的中させてる。だからもしかしたら、今日の事件も予知していたかも。」

そう言うと誉は俺が持ってきた缶コーヒーをやっと手に取った。
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