リアル人生ゲーム(裏)


「こ、これはっ__」


悪魔がそう言ったきり、黙り込んだ。


ゲームが始まってからずっと、私たちをからかい、弄(もてあそ)び、腹の中で笑っていたはず。


その何事にも動じなかった悪魔が、激しく動揺している。


友美が引き当てたアイテムは、そんなに凄いものなのか?


「どんな効果があるんだ?」


彰がずばり尋ねると、ようやく悪魔が口を開く。


「それは__全部なかったことにできるやつだよ」


「全部、なかったことに?」


「そう。そのアイテムはそのまんま【爆弾】といって、使えば全てを消滅させることができる。僕も久しぶりに見たよ。とんでもないレアアイテムさ」


と、興奮気味に説明するが、私の耳にはあるワードしか入ってこなかった。


全てを、消滅?


それってまさか?


「じゃ、終わりにできるのか?このゲームを」


私の代わりに、彰が詰め寄る。


みんな思うことは同じだ。


あの爆弾は、全部を吹き飛ばす力がある。それなら、このゲームを終わらせることもできるんじゃないか?


ようやく、解放される?


私たちは全員、期待を込めて悪魔の言葉を待つ。


もったいぶっているのか、なにも言わずに私たちの顔を見回している悪魔に__。


「それを使えばゲームは終わるんでしょ⁉︎」


私は痺れを切らして確認する。


すると悪魔は、にんまり微笑んで言った。


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