リアル人生ゲーム(裏)
「やった‼︎」
誰かが叫んだ。
誰かは分からなかったが、それはみんなの気持ちを代弁していた。
ゴールまであと少しとはいえ、まだ何回もサイコロを投げないといけない。
その間に、悪いことが起きるかもしれない。
いや、板垣のように命を落とすことだって充分、あり得るだろう。
それを一気に解消できるんだ。
さすが、金の宝箱だけはある。
レアアイテムだけのことはある。
「凄いじゃん!」
先頭の未知瑠が、友美に向かってピースをした。
亮平と浮気しているとバラした友美のことを、ずっと無視していたが、抱きつかんばかりの勢いだ。
由佳もこの時ばかりは心からホッとしたようで、表情が柔らかくなっていた。
「やったな」
「うん」
私は彰に、微笑み返した。
殺伐とした雰囲気が、一気に優しくなる。
まだ許せないことは幾つかあるが、ゲームを始めてしまったのは私だ。みんなを巻き込んでしまった責任はある。
それに、もう戻らないものもある。
だから__許すことも必要かもしれない。
そして、今ならそれができそうな気がした。
ゴールに向かって、またみんなの心が1つになりかけた__。
その時。