リアル人生ゲーム(裏)
えっ?
ここって?
体を起こして辺りを見回すと__見慣れた光景が広がっていた。
屋上だ。
私はまた、屋上で目が覚めた。
いや、私だけじゃ___「あれ、ゲームは終わったんじゃ?」と、亮平が立ち上がる。
「まだ続いてるってことか?」
用心深く辺りを見回す彰は、足元を蹴った。
そうだ、唯一ちがうのは、足元のマス目が無いということ。
やっぱり私たちは、ゴールしたんだ。
「光莉ー!またサイコロ投げれるの?」
未知瑠が抱きついてくる。
「これはどういうことだ?また新しいゲームでも始まるのか?」
板垣が冷静に言ったが、その声に批難は含まれていない。
最後に目が覚めた友美は驚いた様子だったが、私と目が合うと優しく微笑んだ。
また、始まるのだろうか?
また、サイコロを振るのだろうか?
また、私たちに幸せが舞い込んでくるのだろうか?
全員が立ち上がると、上空から金色の光が射し込んでくる。
天使だ。
神々しく降臨する、私たちのサポート役の天使。
「みんな、今日も元気にサイコロ投げるよー」
降り立った天使に「でも、私たちゴールしたんじゃないの?」と尋ねると、ふふふっ、とだけ笑った。
そしてゆっくりと、足元にマス目が浮かび上がってくる。
スタート地点とゴール地点、宝箱も所々にある。
なんら変わりがない、すごろく__?