思いは海の底に沈む【完】
「湊くん!湊くんのデザインも早くやりたいな」

『えぇ?嬉しいな。どんなデザインが出来ますか?』

「ドレス!」

『…せめてメンズにしません?』

「湊くん可愛いから似合うと思うけど…って柊!?」



柊さんが戻ってくると顔に傷が着いてきた




転んだんだろうか。乙羽さんは驚いている。





「あの柊がやられるなんて珍しいわね」

『え…?』

「申し訳ありません。緑川と揉めまして」


!緑川さんと?

緑川さん何か困ってるのかな?






廊下に駆けつけると緑川さんはベンチに座っていた



『緑川さん、大丈夫?何があったの?』

「湊。柊はあの日何も見てないし知らない。感づいてすらないわ…。
湊、いい?あの男はここら一帯を絞めてる女王の犬なのよ。
あいつが湊の事を嗅ぎ回ってるからあの場所で湊と会った。
だから問い詰めたのよ。何か分かったかって…

それがまさか、まさか、あの柊が俺はゲイなのか…とか自問自答し始めて…頭が付いて行けないわ
アタシ…。まさか柊に迫っても!?」

『え……?』




まさか…?
緑川さんと柊さんの痴話喧嘩だったの!?



し、しかも!柊さんの初恋相手が緑川さんなんて…



運命の悪戯すぎる…






『緑川さん。頑張って!俺、応援します』

「え?そうよね!ゲイならイケるかもね!」






柊さんの知らないところである噂が独り歩きしていた…。


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