狼を甘くするためのレシピ〜*
 どうしてあのホテルにいたの?
 一緒にいた女性は誰? 仕事仲間?

 その女性が美人だったからとは思いたくないが、影がちらついて、心を惑わせる。

 気が付けばそんなことを考えてしまい、ここ数日仕事が手に着かなかい。

 でも、電話をかける勇気まではない。
 さてどうしたものか。

 しばらくそのまま考えて、はたと思いついた。

 ――あっ! メッセージならいいんじゃない?

 そうよそうよと納得し、電話番号宛てに文字を打つ。

『はーい。ケイ。アキよ。この前は挨拶もしないで帰っちゃってごめんなさい』

 息を止めて送信し、キュッと目を閉じた。
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