狼を甘くするためのレシピ〜*
 思い悩んだことが嘘のように、胸が熱くなってくる。

 懐かしいというか、欲しいものがようやく手に入ったように心に響くケイの声。

「あ、あはは。まぁ、その……あなたには随分励ましてもらったから、お礼が言いたくてね」

『どうだ? 少しは顔色良くなったか?』

「うん。体調はばっちりよ」
 そりゃそうだ。あれはただの化粧だったのだから。

『それはよかった。しっかり食ってしっかり寝ろよ』

「はいはい、ありがと。
 そうそう、私ね、今用事があって都内にいるの。
 見間違いかもしれないけど、有楽町でケイに似てる人を見かけた気がして」

『へー、奇遇だな、俺かもしれないぞ。今も青山にいる。いつまでこっちにいるんだ?』

「うん、もうしばらくはいる予定」

『だったら飯でもどう?』

 一瞬ドキッと心臓が跳ねた。

 会いたい!
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