幸福論
前期のモデル期間を終え、
半年間ずっと一緒に仕事をしてきたから
俺らはそれなりに仲良くなってた。


もともと人付き合いとかは苦手じゃないから
あんなにギスギスしたのは初日だけで。


俺の方が年上やけど全然タメでええよ
ってことでそう話してもらってる。





「ねぇ紺ちゃん。」

「んー?」




打ち合わせが始まってすぐ。
部屋に入って早々に切り出された。





「半年前言ってたさ、作戦のことなんだけど。
私色々考えてね、」





やっぱりやめた方がいいんじゃない?
そう言われるんかなってちょっと目を泳がす。





「ちょっと味付けしない?」

「..........へ?味付け?味...........」

「そう。味付け。」
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