大嫌いの裏側で恋をする
一緒にその先を描こう①




***

「えー、じゃあなになに、悠介と夏に別れて」
「今はふたつ歳上の彼氏が出来てるってこと?」

学生時代の友人である2人と、仕事の後。

久しぶりにご飯食べて改めて言われると……
なんか、ちょっと恥ずかしくなる。

「……う、うん」

小さく頷くと、彼女たちは、わぁー!と、楽しそうに声を高くして私をジッと見る。

「2個上か〜、いいなぁ。向こうは28歳?」

うっとりと羨ましがるのは、高校時代からの友人の順子。

「う、うん。もうすぐ、29って」
「え?じゃあさ、やっぱ結婚とか考えてるのかな?」
「け、結婚……!?」

ズバッと現実を指摘してくるのは、そんな私たちと大学に入ってから仲良くなった、なっちゃん。

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