大嫌いの裏側で恋をする


課長、という単語に私の心臓が萎縮した。
……ような感覚。

「なに?秋田さんの他も何かあんの?」
「あ、あー!いえいえ、ちょっとミスって手際悪くなってたのと、後はプライベート的な」

そこまで声にして、
ハッとしても、もう遅い。
この誤魔化しじゃ、気にしてくれと言ってるようなもんで。

「おい、仕事のミスは俺に関係あるだろ。つーかプライベートなんてもっと関係あんだろ、言え、吐け」
「は、吐けって仮にも彼女に……」
「つーか、お前のプライベート?俺のもんだろが、それ」
「……いやいやいや、言い方!」

シレッと言ってのけるから、こっちが恥ずかしい。
てか、とりあえずここで騒ぐのはダメだ。

定時直後の女性陣が1番行き交う時間帯は過ぎてるものの、どう考えても目立つ。
事実数人がチラチラと見ながら通り過ぎた。

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