『未成年』なんていらない
…え…

ひなりは思わず足を止めてしまった。

い、今なんて…
鬼丸先生…
今なんて言った…?

そんなひなりの混乱をよそに、また鬼丸の声が聞こえてきた。

「閨川先生ー。いくらイケメンだからって、高望みしてたらあっという間に三十路だぜ?…って、あと1年で三十路になる俺が言える事じゃないけどさ!ハハハ!」


先生…合コン行くの…?
うそ…嘘でしょ…?
先生かっこいいからこの学校の人以外にも絶対モテるよね…
そんな先生が合コンに行ったりなんかしたら…

…先生を他の人にとられたくない…
…でもどうすることもできないよ…
どうしよう…
この気持ち…どうすればいい?

ひなりは堪らなくなって、廊下を走ってその場を立ち去った。
< 109 / 172 >

この作品をシェア

pagetop