『未成年』なんていらない
しかし、笑っていない生徒が2人いた。
荒野栄華と成瀬ひなりだ。

水神の奴…絶対あれわざとじゃん?
あざとい女だなぁ…アイツもハブってやろうか?
いや…でも成瀬の時みたいにそううまくはいかないか。アイツ結構友達多いし。

などと、ムスッとした顔でくだらない事を考えている栄華。
栄華のその様子に気が付き、岸本絵麗奈は笑うのをやめた。

「エイカ、大丈夫?」

「うん。あんなの教師だからやった事じゃん。…どっかの地味子ちゃんと一緒に掃除してたのだってね!」

栄華はいきなり振り向き、後ろの席に座っているひなりを睨みつけた。
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