『未成年』なんていらない
「いや、すまない!今のは忘れてくれ!」

ショックで固まっているひなりに閨川が謝った。

「あ…あの、ショック受けてる所申し訳ないんだが…」

閨川は再び気まずそうな口調で切り出した。

「夏休み…化学の補習に来れるか…?」

「……え…?」

ひなりの目がキラリと光った。
しかし、そんな事には気付くはずもなく、閨川は申し訳なさそうな口調で続けた。

「成績が赤点だった生徒だけ、毎週月曜と水曜にやる予定なんだけど…都合悪いか?」

心配そうにひなりを見る閨川。
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