愛しい君を殺したのは誰?
僕の目の前に来た奏は、躊躇なく、首に手をかけて来た。

普通なら、自分より力の強い男性を、女性が殺せる訳ない。

でも、奏の力はもはや女性のそれをはるかに超えていた。

壁に押しつけられ、僕はそのまま床に倒れこんだ。

さらに力を込める奏。

信じられない…この力は…

苦しい、奏、やめてくれ…

僕は、浮気なんてしてない。

するはずないんだ。

だって…

僕は、子どもの頃からずっと、ただ君だけを見て来たんだから…

好きなんだ…

だから…

やめ…て…く…れ…

そして、僕は、意識を失ってしまった。

< 43 / 58 >

この作品をシェア

pagetop