Open the door －運命の彼は日本代表？－

「みなみちゃん!!カンちゃん、4歳になったんだよ」

ハナエさんが車から降りたのとほぼ同時に、菜那さんの腕の中から私に話しかけたのは環奈ちゃん。

ハナエさんが可愛くって仕方ないって、いつも写真を持ち歩いている、ひ孫の一人。

「ハナエさんからこの間聞いたよ。おもちゃ買ってもらったんでしょ？お誕生日おめでとう、環奈ちゃん」

ハナエさんが庭から玄関までの移動がスムーズにできるように付き添いながら、環奈ちゃんに声をかけると、まるで天使の笑みを浮かべる。

「ありがとう、みなみちゃん!!カンちゃん、大きくなったらみなみちゃんと一緒にお仕事するの。ダメなら瑛人のお嫁さんになる」

「そうなの？ありがとう」

小さい子にそんなことを言われるとなんだか恥ずかしいけれど、嬉しくって仕方ない。　


「ねぇ、カンちゃんとロクと一緒に遊ぼうよ」

「環奈!!みなみちゃんもお仕事忙しいのよ!!もう……、みなみちゃん、本当にごめんね」

環奈ちゃんを叱ったのは菜那さん。

菜那さんは、実家である相澤家の近くに住んでいるらしく、ハナエさんが一人で過ごす時間がないように、こうしてサポートしてくれる。