Open the door -運命の彼は日本代表?-

後ろめたさを感じて、ハナエさんから視線を反らしてみたら、瑛人さんが視界に入ってきた。

瑛人さんは静かに、ハナエさんの喜ぶ様子を眺めてる、

その瞳は、柔らかい。

へぇ、瑛人さんって、こんな顔もするんだ。

思わず、キュンと胸が飛び跳ねた。

「ありがとう、みなみちゃん。私、嬉しいわ」

「ははは」

どう答えていいかなんて分からなくって笑うくらいしか出来なかった。

ハナエさんのことだから、きっと季節が変わる頃には、瑛人さんと私が付き合うなんてエピソードは忘れているに違いない。


それなら、瑛人さんのおばあちゃんを想う優しい気持ちを少しだけお手伝いしたかった。

リップサービス。

ただ、それだけ。
本当にそれだけのつもりだったのに……

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