殺戮合宿〜モンスター〜
祐里の眉が吊り上がる。


「あんたに俊和の申し出を断る権利なんてないでしょ」


「質問の答えになってないよ祐里。なにをしたって、どうせ怒るんだよね?」


イライラして、つい強い口調になってしまう。


「ちょっと恵里菜。調子乗らないでよ」


そう言ったのは麻由子だった。


「調子に乗ってなんかない! あたしはただ映画を作りたいだけ!」


あたしは2人へ向けて怒鳴るようにそう言った。


「あたしのお兄ちゃんも藤棚高校の映画部にいた。そのお兄ちゃんは今、映画を作る世界で働いてるの。お兄ちゃんの携わった映画を見て、あたしも同じ世界で働きたい。藤棚高校の映画部に入部したいと思ったの!」


そこまで言い、肩で呼吸を繰り返した。


「これはあたしの夢への第一歩なの。お願いだから邪魔しないで!」
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