私の中にキミがいる限り
保健室の前まで来ると一つ深呼吸をした。


保健室の中は電気がついていて、人の話し声も聞こえて来る。


先生と明人君だろう。


そう思い、ドアをノックしてそっと開いた。


「美紗?」


聞きなれた声にドキッとして室内を確認する。


そこにいたのは明人君と透だったのだ。


先生の姿は見えない。


「透……」


あたしはとまどいながらも保健室へと足を踏み入れた。
< 176 / 216 >

この作品をシェア

pagetop