模擬彼氏
はははっと笑ったら、なんだかまた泣けてきた。

「最初は、そんなものですよ。お嬢様。」

祈子が慰めてくれた。

「そうなの?」

「そうですよ!何も知らないんですもの!急にそんな事されたら、誰だって驚いて、逃げて来ますよ!」

祈子がだんだん、興奮してくる。

「そうよね!」

私も釣られて、興奮してきた!

「キスするんだったら、『キスしてもいい?』の一言ぐらいあったって、いいもんですよ!」

「そうよ、そうよ!何の断りも無しに、急にキスしてくるなんて、失礼だわ!」

私と祈子は、はぁはぁと息が荒くなる。


「でもそんな事も、寺原に言えない。」

私は祈子に、寄り掛かった。

「難しいですね。」

祈子も私に寄り掛かって、私達二人は一緒に、ため息をついた。
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