模擬彼氏
真千佳さんと言い、佳南さんと言い、私の知らない世界が、次から次へと出てくる。

「でもね、最後に。あの方笑顔で、仲良くやっていきましょうねって、仰って下さったの。」

「へ、へえ……」

「私、それを信じようと思ってね。」

そこで佳南さんは、あの天使ような笑顔に戻った。


「結婚するって、お決めになったのね。」

「はい。」

それを見たら、なんだか私も笑顔になった。

だって、誰でもないお友達の佳南さんが、お決めになった方だもの。

寡黙な方なんでしょうけど、きっと良い方なんだわ。


「それで、お式はいつになさるの?」

すると佳南さんは、口元を抑えて嬉しそうに笑った。

「全然決まっていないの。たぶん、私が大学を卒業してからよ。」
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