もののけ会社と甘いキス。
九尾VS式神。


えぇっ!?

何で、そういうことなるの?

私は、仕事を辞めたくないし
変わらずに一人暮らしをしたいのに。

「嫌よ!私は、まだあの会社で働きたい。
辞めるだなんて……」

「響。あなたは、自分のことが分かっていないのよ。
あれだけ、封印の力が作動するなんて
今まで有りえなかったわ。
それ以上、妖怪に関わるなんて危険よ!!」

確かに危険だけど……。

怖かったし
あんな思いは、二度としたくない。

でも……。

社長の顔が浮かんだ。

あの人は、美音が常に私を守るようにと
叱ってくれた。

それは、冷たい表情ではなく
私のことを想った優しい表情だった。

きっと心配してくれたのだろう。

そんな不器用な優しさを持った人を
放っておくことなんて出来ない。

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