もののけ会社と甘いキス。

「……おい。正気か!?」

驚く司をよそに社長は、深々と頭を下げて
土下座した。

「頼む……俺らを一緒に行かせてくれ。
響を助けたいんだ。この、とーりだ!」

「お、おやめ下さい!?蓮様。
あんな人間の女のために当主が自ら頭を下げる
必要なんてありません」

三ツ谷さんは、慌てて止めていた。

しかし社長は……。

「好きな女1人助けられない奴が大勢の仲間を
助けられる訳がないだろ‼️
それこそ当主に相応しくない。
俺だってやりたくない……だが揉めている内に
響にもしものことが遭ったら
それこそ俺は、自分のことが許せない……」

私のために頭を下げてくれた。

「蓮君。あなた……本気で!?」

「ふ、ふざけるな。どーせ。演技だろう」

驚いたが納得のいかない様子の司だった。

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