もののけ会社と甘いキス。

考えただけでも
ゾクッと背筋が凍った。

「あ、あの……じゃあ、山里さんも?」

山里さんも妖怪だ。

婚約者ではないと言うのなら結婚の座を
狙うつもりなの?

「私?私は、違うわよ。
いくらなんでも曾孫と同い年の子に
手を出したいとは思わないもの」

えっ……?

今、曾孫と言いました?

「曾孫って……どういうことですか?」

とんでもない言葉が出てきたような気がしたが
私の聞き間違いだろうか?

すると山里さんは、クスクスと笑った。

「フフッ……実は、私こう見えても
100歳過ぎたお婆ちゃんなの」

は、はい!?

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