かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
ご両親がふたりの関係を切り裂くために陰で動いていただなんて、とても打ち明けられない。

だからこれ以上、私が説明できることはなにもない。けれど――。

「喜美江さんは、もしかしたら今でも颯志くんのことを待っているのかもしれません……」

喜美江さんの話を黙っていれば、颯志くんはなんの迷いもなく私と結婚してくれるだろう。

でもそれじゃあ、フェアじゃないから。きっと一生、私は後悔し続けるだろうから。

婚約が破棄されることを覚悟の上で、ありのままを彼に伝えようと決意した。

「喜美江さんは、離婚されたそうです……」

喜美江さんと初めて会った時、私を婚約者だと耳にした瞬間の表情が暗く陰っていたから。

きっとまだ、颯志くんのことが好きなんじゃないかと思う。
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