かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
「じゃあ、お母さまも一緒にお色直ししましょう」

「あら、いいわね! 親子共演!」

「いや、ほんと、やめてくれ」

ドレスの色は何色がいいかなんて一緒になってはしゃぐ女ふたりを見て、颯志くんは頭を抱える。

楽しい話をたくさんしていたら、胸の中に渦巻く不安感も少しは和らいで、結婚に前向きな気持ちになってきた。

私、颯志くんと結婚するんだ……。

愛してもらえるかはわからないけれど……もしかしたら浮気されちゃうかもしれないけれど……。

ううん、愛してもらえるように頑張らなくちゃ!

弱気な自分に喝を入れて、必死に気持ちを前に向けるのだった。
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