マイ・ディア・タイガー



 13時頃に迎えに来てくれると言っていたので、近づいた頃に門の前で待つ。

一旦家に戻ってお昼を食べてくるのだろうと思っていたが、先輩はサッカー部のジャージのまま迎えに来てくれた。


「虎頭先輩、わざわざありがとうございます」

「おー、お疲れ」

「先輩、もしかして部活からそのまま来ました…?」

「ああ、うん」

「え、お昼食べました?」

「あーいや、まだ。途中でコンビニ寄っていい?」

「あ、あの、ちょっと待っててもらえますか。すぐなので」


一旦家の中に戻り、先程作った昼食をタッパーに詰める。

簡単なもので先輩の有無を言わず渡すのもどうかと思うが、考えるよりも先に動いていた。




「あの、よかったらこれ食べてください。余り物で申し訳ないですけど…」

「…四條が作ったの?」

「は、はい。あの、いらなければ戻してくるので大丈夫です。ただ、こちらが無理にお願いしたのにお昼をコンビニで済ましてもらうのは気が引けるので…」

「相変わらず、律儀だなお前」


こんなお節介な押し付けみたいなマネをしてウザがられてしまうのではないかと思ったが、先輩は嫌な顔一つせずに、「ありがたく貰うわ」とそれを受け取ってくれた。




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