Beast Love
ゔゔんっ、と喉を鳴らし、宇佐美先生が私の自己紹介を始める。



「彼女の名前は天音 希さん。ご両親の仕事の関係でこの町に越して来たそうです。みんな、仲良くしてね」



「あ、天音です……。よろしくお願いします」


怖ーい目付きで睨んでくる複数の生徒達。


「緊張してんのー? かーわいいー」
「俺たち、怖くないよ〜?」
「仲良くしようぜ、の ぞ み ちゃん」


このまま取って食われるんじゃなかろうかと、錯覚する程に。


本当にこのクラスでやっていけるんだろうか、私。


不安と恐怖しか沸き起こってこないのですが。


「天音さん、あそこの窓際に座ってくれる? じゃぁ、ホームルーム始めるわよん」
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