恋は、秘密主義につき。
『・・・なら、受けきってみせろ』

脳髄に貴方の声が震動する。

身を捩って仰け反らせるたび、押さえつけられて容赦なくされる。

激しくされているうちは正気だった。

ねっとりと絡みつく愛撫に切り替わった瞬間、なけなしの理性が振り切れる。

現実との境が混濁して、呑まれる、堕とされる、沈められる。・・・突き上げられる。

絶え絶えになっても。

『・・・・・・まだだ』

掴み戻されて私は私じゃなくなる。

野獣のような荒い呼吸と低い呻き声が交錯して。

熱も汗も、なにかもが熔け合って。


あなたと私は。

ひとつになり続ける・・・・・・・・・。
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