大好き、だからずっと一緒にいたい·····
数時間のちに、佐竹さんと香さんは休憩に入った。

悠介君だけのシーンがしばらく続く。

私も違う用事をしようと、メイク室に戻ろうとした時、香さんの声がした。

大きなフロアの一角にある、その広い休憩所には、佐竹さんが1人でソファに座り、台本を確認していた。

周りには、セリフを覚える佐竹さんに気を使ってか、誰もいない。

香さんは、佐竹さんに近寄って声をかけた。

私は…メイク室に行こうとすると、2人の前をどうしても通らないといけない。

とにかく動くと気づかれる位置。

元にも戻れずに、完全に動けなかった。

嘘…

会話聞こえてしまう…

『香ちゃん、どうしたの?』

佐竹さんが台本を閉じて、声をかけた。

『すみません、佐竹さん。ちょっとだけ話したくて』

『何かな?演技のこと?とにかく座って』

『ありがとうございます…私、佐竹さんに言っておきたいことがあって…』

香さん、戸惑ってる感じ。

香さんを見つめる佐竹さん。

『私、佐竹さんと一緒に映画に出れて本当に嬉しいんです。ずっと…佐竹さんのこと、好きだったから』

告白!!

やめて、私がいるよ、ここに。

聞こえちゃってるから~
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