大好き、だからずっと一緒にいたい·····
いま、私が

『悠介君』

なんて言ったら…

隠れてたスタッフが出て来て、テッテレー!って、ドッキリの札が出てくるかも。

松山君は、振り返って言った。

『悠介って、呼んでみ』

目力に、ドキっとした。

『前、向いて下さいね…悠介…君』

嘘、思わず、出ちゃった…

目力に負けた?

顔が一瞬で赤くなったのがわかった。

『よく出来ました』

鏡の中の悠介君は、優しい笑顔で、とっても素敵に見えた。

『約束な、これから2人の時は、絶対悠介って呼ぶこと』

言われるまま、私はうなづいた。

ヘアメイクが完成した頃、マネージャーさんが入って来て、悠介君はイスから立ち上がった。

ドアのところで立ち止まったかと思うと、また振り向いて、そして、笑顔で右手をあげて出ていった。

か、カッコいい…

悠介君に対して、こんな感覚は初めてだった。

不思議…

佐竹さんへの憧れの方が強いにしても、何でこんなに悠介君にドキドキするのか…

私、おかしいかも、もう帰って早く寝よ。
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