2度目の忘れられない恋


「…あ、みおさんだ」

帰ろうと準備をしていると、みおさんから電話がかかってきた

「はい、空です」

「あっ、えっと…みおです、」

「どした?」
 
普段は俺から電話をかけていたから、こうやってかけてきてくれるのは珍しい

「あの、さっき、テレビで見させてもらったんです!生放送、
すっごく素敵で、それを伝えたくて…」

「そのために電話してきてくれたの?」

「はい!見ているうちに、どんどん心に染みてきて。やっぱり空さんの歌好きだなって、
すぐに伝えたかったんです」

…やばい、顔が緩んで戻らない。

「空さん?聞こえてます…?」

みおさんの言葉を頭の中でリピートしてたら思考が止まってしまっていた

「ごめんごめん、聞こえてるよ!
すげぇ嬉しい!ありがとうみおさん」

「いいえ!私がお礼を言いたいんです。
実は今日の空さんを見ていて、少しだけ…」

みおさんが何かを言いかけた時、

「咲田さん〜もうすぐ消灯ですよ!部屋に戻って?」

「あ、はいっ。
すいません空さん、私から電話したのに…
また連絡します!

「あ、うん!またね」

みおさんが言いかけたことは気になるけど、
電話をかけてきてくれたことが嬉しくてそんなことどうでもよくなった。


空side終


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