月夜の砂漠に一つ星煌めく
誰よりも美しいネシャート。

そのまま、彼女と二人だけの世界に溺れて、気がついたら、二人でスヤスヤと、眠りについていた。


しばらく経った頃だろうか。

突然、タタタッと言う足音と共に、ラナーの声が聞こえたんだ。

「失礼致します!ジャラール王子!早くお逃げ下さい!」

何事かと、直ぐに服を着て、枕元に置いてあった剣を、手に持った。

「どうした?ラナー。」

「王子!早く!この部屋を、お出になって下さい!」

ラナーの言葉に、ネシャートと顔を合わせた時だ。


「ネシャート!入りますよ!」

ナスィーム王妃の、ネシャートの母上の声がした。

そして王妃は、ラナーの影にいる俺を見て、目を丸くした。

「ジャラール王子!」

王妃はラナーを退かすと、俺の頬を強く叩いた。

「母上!」

慌てたネシャートが、俺の側に来る。

「どう言う事ですか!これは!」

「母上、話を聞いて下さい!」
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