月夜の砂漠に一つ星煌めく
「飲み物は大丈夫だ。先程も飲んだしな。」

ネシャートが、気を使ってくれた事が、嬉しかった。

「ジャラール王子。」

彼女が名前を呼んでくれる度に、心が踊った。


「今日はもう遅いですから、この部屋で休んでいかれたら?」

その誘いに、一旦前屈みになった。

「……それは、まだ早いように思う。」

「どうして?私の事が、お嫌いですか?」

「嫌いじゃない!」

思わずネシャートを、抱き寄せた。

「好きで好きで、たまらない。一日中、君の事を考えている。」

「嬉しい。私もですわ。」


だんだん、胸が締め付けられて、抱き寄せるだけでは、足りなくなって。

ネシャートの体を、少し離すと見つめ合いながら、貪るように唇を交わした。

「ジャラール王子……」

ため息混じりに、名前を呼んだネシャートを、今度は抱き抱えて、ベッドの上に、そっと寝かせた。

白い布が、一層彼女を美しく見せた。
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