月夜の砂漠に一つ星煌めく
「答えは、こうでした。」


ー では王女が、国王を継がずに、第1王子が王位を継げば、どのようになるでしょう。

国が乱れ、王の血筋はそこで、絶えてしまいます。

大丈夫です。

第1王子であるジャラール様は、ご自分に与えられた運命を、力強く乗り越えて行ける方です。

だからこそ現国王も、側近にと望んでいるのです。 ー


「俺は、運命を乗り越えて行けると?」

「はい。皆、あなた様ならと、期待をされているのです。女中とて、言っておられたではありませんか!あなた様は、お母上であるマリエフ前妃様の生きた証だと!辛くても、ジャラール様なら、大丈夫です。この私が証明致します!」

耳元でそんな事を言われると、いた事もない男兄弟と言うモノを、考えてしまう。

「……有り難う、ハーキム。」


すっかり安心した俺は、そのままハーキムの胸の中で、眠ってしまった。

次の日。

風邪をひいてしまった俺のせいで、ハーキムはこっぴどく、叱られたと言っていた。
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