【完】さつきあめ〜2nd〜
それでも頑なにいつかゆりさんと向き合わなければいけないと思ったし
朝日の1番でいたかった。ただ愛されるだけじゃなくて、愛する人の1番必要とされる人間になりたかった。

「お前は…ほんっと。
言っておくけど、俺はお前が飲み屋のねーちゃんをやってる事自体すっげぇー嫌なんだけど?」

「いままでの彼女を自分のお店で働かせてたくせに?」

「お前は何か嫌だ。俺は思ってるより独占欲があるし、お前を指名してる客は全員出禁にしたいレベルだぞ?」

「営業妨害は辞めてください!」

「うるせ!俺はオーナーだぞ?」

「自分の権力を振りかざすようなところは出会った頃から嫌いでした」

「お前!!」

「あはは!!」

想いが通じ合った夜。
何度も夜を乗り越えてきた。
悲しくて泣いた夜も、嬉しくて震えあがった夜も
沢山の感情がこの夜の中にはあった。

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