【完】さつきあめ〜2nd〜
やがてわたしの上で、朝日が果てる。
汗ばんだ体をそのままに朝日はぎゅっと強くわたしを抱きしめて「好きだ」と何度も呟く。
世界中の幸せを手に入れた気がした。まるで宝物のようで
わたしにとって、朝日はそういう存在だった。
甘えたようにわたしの胸に顔を埋める朝日は、やっぱり幼い子供のようだった。
「なぁ」
「何?」
「どうだった?」
「だからセクハラだと思います」
「いや…心配してるんだけど」
「心配ってなんの?」
わたしの胸に顔を埋めていた朝日が起き上がり、その場に正座をしだした。
いきなりだから驚いて、わたしも寝ている体をゆっくりと起こす。
「え……何?」
「本当にごめん…」
「ちょっとちょっと何で謝ってるんですか?」
朝日がわたしに向かって頭を下げる。
こういう事をする人だっただろうか。
わたしの中での朝日はやっぱりどこまでも王様気質で、人に軽々しく頭を下げるような人じゃない。
その朝日が申し訳なさそうにわたしを見つめ、そして頭を下げるのだ。
「やっぱり俺、お前にはすごく申し訳ない事をしたと思ってる…。
お前を無理やり犯すような真似をして、いますごく後悔してるんだ」
「止めてよ……。許さないって言ったけど
でもあたしはやっぱり朝日の事が好きなんだから…」