【完】さつきあめ〜2nd〜
この5年間、そりゃー生きてたら色々あるわけで
数人の男の人と付き合ってたりもした。
もちろん、ちゃんと好きだったし、その時々自分なりに必死に恋愛してきた。
男運ない、ってのは否定しないが…。

「そういえば、宮沢さんが付き合ってたエステティシャンの女と別れたらしいですよ。
この間翔と買い物してたら偶然会って、言ってました」

「へぇ~…。今回は案外短かったね。
もういい歳なんだから、早く結婚した方がいいのにねぇ~」

「でも宮沢さん、色々な女の子と付き合ってるけど
さくらさん以来キャバ嬢とは絶対に付き合いませんね」

「もうキャバ嬢は懲りたんじゃない?」

驚くことに、朝日は今、父親の仕事を手伝っている。
七色グループで出した美容室もその関係の会社で、連携している。
初めは驚いたし、だいじょうぶかなと思ったけれど、嬉しくも思った。
人生とはつくづく分からない事ばかりだ。
光が朝日の代わりにオーナーとして働いて、光が継ぐはずだったお父さんの会社は…きっと朝日が継ぐのではないかと思っている。
でもそれはそれぞれが選んだ人生の選択肢。

たまに朝日と会う事はある。
それは偶然だったり、ほんのたまにご飯に誘われたりもする。でも、ただそれだけ。
朝日は昔よりずっと見た目は落ち着いたけれど、性格は相変わらずだし、きっと朝日から見ても、わたしは変わらないのかもしれない。
良い、関係を築けていると思う。


< 801 / 826 >

この作品をシェア

pagetop