私たちの六年目
まさかの言葉に、耳を疑った。
聞き間違いかもしれないと思って、思い返してみるけど。
梨華は確かに、その言葉を口にしていた。
「ちょ、ちょっと待って……」
どうしよう。
声がうわずる。
俺、動揺しているんだ……。
落ち着かないと。
ちゃんと説明しなきゃ。
「あのさ、梨華がどう思ってたか知らないけど。
俺……、まだ入社二年目なんだよ。
確かに学生の頃ずっとバイトをしてたし、多少貯金はあるけど。
給料は、梨華がもらっていた額とそう変わらないんだ。
だから、そんな高い家賃のマンションには住めないし、豪華な結婚式も出来ないよ……?」
緊張しながら言葉を発した。
梨華がどう思ったか不安で。
そんな俺の話を聞いた梨華が、一瞬表情を変えたのを俺は見逃さなかった。
今の顔、何……?
「そっか。ごめんねー。
なんか私、一人で浮かれちゃって」
そう言って、恥ずかしそうに笑う梨華。
その様子を見たら、ちょっとだけホッとした。
浮かれていた……か。
女の人って男と違って、結婚に色々と夢を見てしまうものかな。
そういうことなら、さっきの言葉も表情も気にしなくていいか。
聞き間違いかもしれないと思って、思い返してみるけど。
梨華は確かに、その言葉を口にしていた。
「ちょ、ちょっと待って……」
どうしよう。
声がうわずる。
俺、動揺しているんだ……。
落ち着かないと。
ちゃんと説明しなきゃ。
「あのさ、梨華がどう思ってたか知らないけど。
俺……、まだ入社二年目なんだよ。
確かに学生の頃ずっとバイトをしてたし、多少貯金はあるけど。
給料は、梨華がもらっていた額とそう変わらないんだ。
だから、そんな高い家賃のマンションには住めないし、豪華な結婚式も出来ないよ……?」
緊張しながら言葉を発した。
梨華がどう思ったか不安で。
そんな俺の話を聞いた梨華が、一瞬表情を変えたのを俺は見逃さなかった。
今の顔、何……?
「そっか。ごめんねー。
なんか私、一人で浮かれちゃって」
そう言って、恥ずかしそうに笑う梨華。
その様子を見たら、ちょっとだけホッとした。
浮かれていた……か。
女の人って男と違って、結婚に色々と夢を見てしまうものかな。
そういうことなら、さっきの言葉も表情も気にしなくていいか。