目が覚めると君がいた【短】


「陸哉?ほんと平気?」



岸部が覗きこんで俺の顔を見る


ドキッー…


心臓が
少しギュッと締まる気がした


なんだ?
なんでドキドキしてんだ?



あぁ――!
分かんねー……



「ちょっ陸哉?熱?顔赤い!」

岸部が俺のおでこに
手を当てる


っっー…!!


「さわんな!!」



あ…………
俺……今…


一気に悲しむ顔をした岸部に
俺はまた心臓がギュッとしまった



「ご…ごめ」


「違う!違う…」


「陸……哉?」


ズキッー…

またはしる頭の痛みに
手を頭に当てる


「ッ!」


「大丈夫!?」


頭に当ててる手の上から
重ねて手を当てる岸部



「わりぃ…紗理奈」


「え………」


岸部が驚いた顔で
俺を見る

いや
悟も親も驚いた顔で
俺を見てる



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