恋の宝石ずっと輝かせて2
「瞳ちゃん、いい加減に……」

 仁が言いかけたとき、ユキは仁と向き合いまっすぐに見つめた。

 この時こそ自分の気持ちを仁に伝えるべきだ。

「いいえ、そんなことはないわ。仁は私には必要な人なの。この先もずっと。だから、私たちは付き合っているわ!」

「えっ?」

 瞳だけではなく仁まで一緒に声を上げて驚いていた。

「仁、あっちに行こう」

 ユキは仁の手を取って引っ張っていく。仁は放心したま躓きそうになって足をよたつかせていた。

 取り残された瞳は、呆然として固まっていた。

「そんな……」

 思ったようにならなくてかなりのショックを受けていた。

 足元で楓太が浴衣の裾を噛んで引っ張った。

「ほら行くぞ」

「えっ、誰?」

 瞳は辺りを見回す。

 足元で楓太はあどけなく「ワン」と吼えていた。

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