恋の宝石ずっと輝かせて2
「トイラ、もしかしたら、トイラが話したいとき、私の意識は隠れてしまうのね。でもトイラは私の意識があっても、いなくなることはないのね」

「ああ、その通りだ」

 自分の意識が遠のきそうになりながら、トイラの意識による自分が発した声を必死に聞く。

 だがそれは長時間もちそうになかった。

 この時、自分が無意識に行動していた理由がやっと理解できた。

 トイラの意識が表に出て、ユキの変わりに動いていた。

「トイラ、これでは会話が成り立ちそうにもないわ。どうにかして話をすることはできないの?」

 ユキの体はまた勝手に動き、ノートパソコンを持ち出して、ダイニングテーブルにそれを置いて席についた。

 そして、キーボードを打ちまくった。

 再びユキの意識が戻ったとき、目の前に言葉が羅列されていたのを見て驚く。

「いつの間にこんなにタイピングしたの?」

 それがトイラからのメッセージだと認識すると、涙があふれ出て中々読む事ができなかった。
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