ロスト・ラブ


もうずいぶんと見ていない、茜の安心した表情。

その顔を見ていたら、不覚にも心臓の音は速くなっていった。


そんな自分に苦笑する。


ほんっと、どうしようもねぇな。


「……ん?」


ふと、ベッドの下に何かが落ちているのを見つけた。


写真立て?

位置的に、茜がベッドの中で持っていたんだろうか。

じゃあさっきの物音は、これが落ちた音か。


ゆっくりとベッドサイドまで近づいて、しゃがみ込む。


ひっくり返ったそれを拾い上げてサイドテーブルに置くと、不意に目に入ったその写真立ての中身に思わず息をのんだ。


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