ロスト・ラブ
……っ、は。
完全に動きが止まる。
置いたはずのその写真立てをもう一度手に取って、ゆっくりとその写真を見た。
「なんでこれをお前が……」
それは、ガキの頃に撮った、俺と茜の写真。
懐かしいと思うはずのそれは、……今俺の部屋の机の上に置いてあるのと同じものだった。
「俺のこと嫌いなんじゃねぇのかよ……」
思わず声が漏れる。
ふざけんなよ、このバカ。
こんな写真置かれたら、勘違いしそうになるだろうが。
ふと横を見れば、すぐ目の前で茜が眠っている。
顔にかかった前髪がなんだかくすぐったそうで、思わず手を伸ばした。
……が、触れる数センチ手前で動きが止まる。
「……ダメだろ」