それが答え〜やっぱり一緒に・・・〜
これまでの実績が評価され、私は売場のパ-トリ-ダ-に抜擢された。そしてその人事を置き土産に店長が交代し、新任の人がやってきた。


内藤健介(ないとうけんすけ)。アラフィフのバツイチ、ただいま仕事に邁進中です。よろしく!」


着任の挨拶で、私達の前に現れ、快活にこう言った内藤店長は、言葉通り、パワフルな仕事ぶりで、私達を引っ張ってくれた。


「西野さん、いいねぇ。こういうボリューム感のある売場。好きだなぁ、僕は。」


「ありがとうございます。」


「写真撮りして、本部に送らせてもらうよ。この売場なら、絶対イケる。」


そして私が作った売場が、社内でも上位の売上を達成すると


「やぁ、西野さん、おめでとう。」


なんて、私に握手を求めてくる。的確な指示とリーダーシップでグイグイ私達を引っ張ってくれる店長は、たちまち私達従業員の心をつかんでいった。


そして、店長着任から1週間後。彼の歓迎会が開かれることになった。


今まで、夜の飲み会に私は参加したことがなかった。夫に遠慮してたのもあるし、子供の夕飯を作り置きというのも、抵抗があったからだ。


だけど、下の子も大学生になり、夕飯を決まった時間に食べることも少なくなった。尊敬する店長の会でもあり、どうしても出席したかった私は、夫にお伺いを立てた。


「仕事してれば、そういう付き合いもあるだろう。行って来いよ。」


あっさりしたものだった。
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