学校一クールなキミのお世話係になりました
急いで教室に戻ると、育ちゃんと京ちゃんが心配してくれていた。
6時間目が終わり、私は最後のホームルームまでには戻ることができた。
「杏ちゃん、どこ行ってたのー?授業戻ってこないから心配したよ。スマホも持って行ってなかったし」
「ごめん、ちょっと体調悪くなって」
「大丈夫?杏ちゃん、なんか、疲れてるんじゃない?顔色よくないよ」
京ちゃんが、私のおでこに手をあてていると、隣の席の北原君が、こっちを向いた。
帰り支度を1人でしているようで、カバンのジッパーをしめようとしていた。
「私がやるよ、北原君」
すかさず、言ってカバンのジッパーを閉めるのを手伝おうとした。
「アンコ大丈夫か?保健室行ってたの?」
いつになく、優しい声色で心配そうに聞かれたので、戸惑ってしまう。